今日は、3部構成の「インドの古典舞踊」紹介の最後の1つ、「カタック」です!
これを読んだら、「インド古典舞踊ならちょっと知ってるよ~」と知ったかぶりできるレベルには到達します!笑
1部、2部をまだ読んでいない人は、こちらも併せて読んでくださいね!
一部:【インドの8大古典舞踊】あなたは全部知ってる?〜バラタナーティヤム編〜
二部:インド舞踊〜オリッシー編〜 世界が尊敬する日本人100人「小野雅子さん」とは?
では、さっそく、見ていきましょう!
カタックの起源・歴史
紀元前後にカタックの原型が生まれる
カタックは、紀元前5世紀から5世紀ごろに生まれたとされています。
カタックの名の由来は、サンスクリット語のKathakars(カタカール)から来ています。
カタカールとは、story-tellerつまり、「語り部」です。
古代北インドでは、寺院の司祭がマハーバーラタやラーマーヤナなのど神話を語って聞かせていましたが、その際に手の形などでジェスチャーをして表現を加えていました。
これがかタックの始まりです。彼らは、各地を移動しながら物語を聞かせて回っていたそうです。
ムガル帝国時代(16世紀)にカタックが大きく発展
ムガル帝国時代に、カタック(の源流)はその芸術性を評価され、宮廷に招かれ、宮中舞踊として発展を遂げました。ペルシャ文化の影響により、複雑なステップ、回転、絶妙な表現などがカタックに加わり、現在とほぼ同じダンススタイルが出来上がりました。また、現在のカタックで用いられている音楽や楽器も、ペルシャ文化によって影響を受けたものです。
こちら、Bajirao Mastaniという映画の中の、Mohe rang doという曲です。
この映画は、18世紀という設定です。
ここでは、ディーピカ(ムスリムのお姫様)がダンスを披露していますが、カタックダンスですね。衣装や舞台が非常に豪華絢爛なですが、当時も実際にこれほど豪華だったのでしょうね!
この曲のダンスは、Birju Maharajさんという、カタックの有名な師が振付師、ディーピカは彼からレッスンを受けたそうです。
インド人の女優は、ある程度、古典舞踊の素養も必要ですので、
多彩でないと務まりませんね。。。
カタックの特色
では、ダンスの特色を見ていきましょう!
以前紹介したバラタナティヤムやオリッシーと決定的に違うのは、腰の高さです。
バラタナティヤムやオリッシーは、膝を曲げて腰の位置を低くしますが、
カタックは直立の状態です。
また、フラメンコにも似た小刻みなステップや、
高速回転(動画の6:00あたり)がかタックの特徴です。
衣装は、回転した時にふわっと華やかに広がる、スカートスタイルです。
カタックのまとめ
私は古典舞踊を踊ったことはないのですが、憶測ですが。。。
バラタナティヤムやオリッシーのように腰の姿勢を低くした状態での踊りは体力的にも骨格的にもタフですので、
大人になってからインド古典舞踊を始めるんだったら、
カタックが一番ハードルが低いのではないかなと思います。
まあ、古典舞踊はどれも非常に難しいと思いますが。。。
インドの古典舞踊を3つ紹介して、
なんとなく、インドにはいろんな流派の舞踊があること、
インドの神々と深い関係があるという共通点があることを知ることが出来たと思います。
こういった、ダンスの種類なんかも頭に入っていると、
映画のダンスシーンで、「これ、カタックっぽいな」といったように、
今までと違った視点で楽しむこともできると思います!
また、ダンスに興味がある人は、近くのお教室にレッスンに行ってみるのもいいかと思います!
インド文化のブームを日本でも巻き起こしていきましょう!
では、またねー!!!
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参考リンク
https://indianexpress.com/article/entertainment/bollywood/deepika-padukone-was-apprehensive-about-mohe-rang-do-pt-birju-maharaj/