ヒンディー語の文字は、覚えるべき?アルファベットでも勉強できる?

ヒンディー語の文字

ヒンディー語教師でYouTuberのまよです。

本日は、ヒンディー語学習者がまず疑問に思う、
「文字を覚えないといけないのかどうか?」について、答えます!
というより、文字を覚える場合と、アルファベットを使用して勉強する場合のメリットとデメリットを解説していきます。

まずは、
①ヒンディー語の文字はどんな物なのか?
②インドの言語事情
について、簡単に説明して、

その後に、ヒンディー語の文字を覚えるべきかどうかについて、
メリットデメリットを解説します。

ヒンディー語の文字ってどんなの?

ヒンディー語の文字は、「デーヴァナーガリー文字」いいます。
नमस्ते ←こんな文字です。 

母音11個と子音31個から成っています。

ヒンディー語の文字(母音)
ヒンディー語の文字(母音)
ヒンディー語の文字(子音)
ヒンディー語の文字(子音)

母音と子音の組み合わせなので、個数は少なく、シンプルです。

インドの言語事情

インドには、22の公用語があり、その中で最も話者が多いのがヒンディー語です。
英語は、ビジネスや国会で、広く使用されていますが、「現地語」ではないため、この22の公用語には入ってません。

また、公用語として指定されている言語以外にも、様々な言語や方言があります。
方言の数は、2万以上あるとか。。。
だからこそ、異なる母語の人々が意思疎通をするため、英語がよく使用されているのです。

22の公用語の中で、最も話者が多いのがヒンディー語です。
話者は、2~5億人程度いると考えられています。
え?なんでこんなにアバウトなの?と突っ込まれそうですw
これは、母語話者のみを数えるか、理解できる人を数えるかで数字が変わってくるからです。
私の感覚では、インド人の半分くらいは、日常会話レベルのヒンディー語は理解できる、イメージです。

但し、この中には、
「ヒンディー語は聞けば理解できるけど、デーヴァナーガリー文字を書くのは苦手」という人もいます。
そう言う人は、アルファベットでヒンディー語を書く事が多いです。

また、デーヴァナーガリー文字をかける人でも、
スマホでタイピングするのが面倒なので、
アルファベットでヒンディー語をタイピングする人がほとんどです。

つまり、インド人は、ヒンディー語の文字が書ける人も書けない人も、
スマホで何かをタイプするときには、アルファベットを使う事が多いのです。

学習者はヒンディー語の文字「デーヴァナーガリー文字」を覚えるべき?

さて、ここで本題!
デーヴァナーガリー文字とアルファベット文字のどちらを使ってヒンディー語を勉強すべきか?
メリットデメリットを解説します。

デーヴァナーガリー文字を覚える場合

メリット

1. 正しい発音が身につく
ヒンディー語には、アルファベットではどうしても書き表せない発音があります。
これらの発音をきちんと覚えるには、アルファベットでは難しいです。

2. 教材・辞書が豊富
アルファベットで記載された教材や辞書はまだまだ少ないのが現状です。
文字を覚えた方が、自分に合った教材を見つけられるチャンスが広がります。

3. Netflixなどの映像で字幕を出せる
これ、私的には、一番大きいメリットだと思います。
Netflixに「Learning Language with Netflix」という拡張機能を入れると、
日本語とヒンディーゴのダブル字幕を出現させることが可能です。
しかも、各単語にカーソルを持っていくと、その文字の意味も表示してくれます。
やばくないですか?

デメリット

  1. めんどくさい
  2. 時間ない
  3. 文字見てアレルギーが出る

冗談みたいに聞こえますがw
でも、文字を覚えるのには得意不得意があって、なかなか覚えられない人、覚えるのにとっても時間がかかる人、新しい文字を暗記するのが苦手な人もいます。

アルファベットでヒンディー語を学ぶ場合

メリット

1. 時間短縮
アルファベットで学ぶ場合、「一番最初に文字を学ぶ」というプロセスがなくなります。
それにより、挫折する可能性も下がりますし、最初からフレーズや単語を覚えて、楽しむことができます。

2. 実用的で、十分事足りる
前述の通り、インド人はSNSやメッセージアプリで会話する際はアルファベットを用いるので、
実用するには、アルファベットのみで事足ります。

デメリット

  1. 発音が正しく身につかない
  2. アルファベットの綴りが曖昧なので、混乱する
  3. 教材が少ない

1.と3. は、デーヴァナーガリー文字を覚える際のメリットの裏返しです。

2. アルファベットの綴りが曖昧なので混乱する
もともと、デーヴァナーガリー文字独特の発音を無理やりアルファベットに直しているので、
表記の仕方にバラツキがあるのです。
また、「イー」と伸ばすところを、「i」と書くのか「ee」と書くのかなど、規則がないので個人のクセに委ねられています。

結果的に、アルファベットのヒンディー語の綴りは、本当にバラバラなんです。
だから、デーヴァナーガリー文字を分かっている人がアルファベットで書くのは問題ないのですが、
最初からアルファベットで学ぶと混乱する事があります。

まとめ

結局は、学習者のニーズや状況によります。

個人的には、デーヴァアーがリー文字を覚えた方が、美しい発音が身につくし、結果的には近道になると私は思っています。

ただ、アルファベットで勉強したい人も、信頼できる専属の先生がいて、発音もきちんと教えてくれるのであれば、むしろ、最短で実践的なヒンディー語が身につくかもしれません。

効率的な勉強の仕方は、個人の好みによります。
ぜひ、自分に合った勉強方法を見つけて、ヒンディー語学習を楽しんでください!

・大阪大学ヒンディー語専攻卒業 →1年半インドに留学(その間大学は休学) ・現在外資系コンサルタント1年目