【要約】Daigo「超時間術」から学ぶ、人生の時間を引き延ばす方法

Daigoさんの「超時間術」といいう本を読みましたので、要約をしていきます。
自分なりに、「ここ重要!」と思った部分は黄色です。

 

第1章:「時間がない・忙しい」は勘違い

現代人は3つの勘違いをしています。

①物理的な時間がない
→調査によると、現代の日本人の労働時間は1970年代以降減少してきており、海外と比べても多い方ではない。
→精神的不安・ストレスにより、実際の時間よりも短く感じている場合が多い。

②やるべきことが多い
→目的に即さない、無駄な作業が多い。目的達成のための作業のみに絞ることができれば、作業量はへる。

③忙しい人(たくさん労働している)は仕事ができる
→労働時間が長いと、生産性は確実に落ちる
→長時間働いていない人は、一件仕事をしていないように見えるが、仕事効率は良い。

本当は時間があるにも関わらず、不安やストレスが原因で、「時間がない」と錯覚してしまいます。
本書では、この錯覚を直し、「時間を自分でコントロールする方法」を学びます。

 

第2章:時間感覚を正す、7つの方法

①ゴールコンフリクト(目標の葛藤)を正す

「運動をしたいけど仕事がある」「ダイエットをしたいけど、甘いものを食べたい」など、人生は目標や欲望がぶつかり合ってしまうことがよくあります。この状態を「ゴールコンフリクト」というそうです。

研究の結果、「ゴールコンフリクト」が起きた時に不安やストレスが生じ、時間感覚にズレが生じることが証明されています。つまり、ゴールコンフリクトに上手に対処することが、時間感覚を正す近道なのです。

この対処法として有効なのは、あらかじめコンフリクトのパターンを想定し、それに対する解決策を考えておくことです。

例えば、
「健康な食事をしたいけど、ジャンクフードがつい食べたくなる」というコンフリクトが想定される場合は、
「定期宅配で野菜が届くようにしておく」ことでこのコンフリクトに打ち勝って健康食を食べる確率が高くなる、などです。

このように、あらかじめ、「やるしかない」状況を準備しておくことが、ゴールコンフリクトから抜け出すために有効です。

 

②マルチタスクは時間汚染の原因

SNSをみながら勉強する、音楽を聴きながら仕事する、などのマルチタスクは、生産性を下げる原因です。
研究によると、ながら作業をした場合は、生産性が40%下がるという結果が出ています。

また、マルチタスクをすることで、時間が細切れになったような感覚が起き、「時間が短くなったと感じてしまう」ことが研究によって明らかになっています。これを、「時間汚染」と言います。

時間汚染を解決するのに有効なのが、「タスクシフト」です。
これは、あらかじめ複数のタスクを切り替えるタイミングを決めておくことです。
切り替えるタイミングは30分程度が効果的で、30分を過ぎると人間の作業効率は下がるそうです。
また、「メールをチェックする」などの細かい作業についても時間を割り当てたほうが効率が上がります。
切り替えのタイミングが来たら、たとえ作業の途中であっても一旦中断することが大事です。

こうして、あらかじめ行うタスクを決めておけば、脳が安心するため、時間汚染が解消されます。

また、ToDoリストを作ることによっても、「自分がすべきこと」を脳が把握し、安心するため、時間汚染を解消することができます。ToDoリストの管理は、PC上で行うよりも、付箋などを用いた手書きでの管理の方が、脳に安心を与えるため、時間汚染により効果的です。

 

③呼吸方を変える

呼吸法によって、ストレスや不安が解消され、「時間が足りない感覚」がやわらぐことが実験の結果わかっています。

この実験で使用された呼吸法がこちら。
1.1から5まで数えながらゆっくりと息を吸う
2.1から6まで数えながらゆっくりと息を吐く
3.1.&2.を10回繰り返す

本書には他にも複数の呼吸法が紹介されています。

 

④リフレーミング

リフレーミングとは、嫌な状況を前向きに解釈することで、ネガティブな感情に立ち向かうテクニックです。

たとえば、自分が列に並んでいる時に誰かが割り込みをして、イラっとしそうになったら、
「この人はお母さんが病気で倒れて焦っているのかもしれない」などのように解釈することで怒りを和らげる、などです。

このリフレーミングはうつ病の医療などに使用されてきたそうですが、近年では「時間の歪み」を矯正するのにも用いられています。

 

⑤他人に親切にする

他人に親切をすると、自分の時間が減ってしまうような気がしてしまいがちです。
しかし、心理学の世界では、他人に親切な行為をした方が、自分の時間感覚が伸びることが証明されています。また、生産性も上がります。

これは「自己効力感」という、「自分は何が大事なことをしてあげられる」という自身が原因です。この自己効力感により、自分に自信がつき、ストレスも軽減するため、時間感覚のずれが矯正され、生産性もアップします。

しかし、他人に時間を使い過ぎてしまっては本末転倒。自分の時間がなくなって帰ってストレスがたまります。親切は、週に2時間程度がもっとも効果的だそうです。

 

⑥スモールゴールの設定

「目標を設定すること」は有意義な人生を送る上で大切だと言われます。
しかし、「私は死ぬまでに億万長者になる」のように目標が壮大すぎて具体性がないと、あまり効果はありません。

正しく時間を使うには、「スモールゴール」を設定することが効果的です。もっとも効果的なスモールゴールは、20分以内に完了できる、達成率80%程度の難易度のゴールです。

達成したスモールゴールは、記録をしておくことが大事です。
ゴールにたどり着いた達成感が、精神的余裕を生み出し、時間感覚の歪みを矯正します。

 

⑦自然に触れる

自然に触れることで、66%も時間が長くなったと感じることが出来ることが、研究で明らかになっています。
これは、自然に触れることで、私たちの心が日常から切り離され、客観的な視点が生まれるからです。

近くの公園などでもいいので、1日15分程度自然の中に身を置くことで、効果を出すことができます。これでも難しい場合は、60秒の自然の動画をYouTubeで見たり、スマホの壁紙を大自然の写真に設定する、などで手軽に効果を得ることもできるそうです。

このように、日常の中で少しでも自然に触れる時間を確保することで、心に余裕ができ、時間の歪みを矯正することが出来るのです。

 

第3章:それでも時間にがない人に贈るストレス対処法

この章では、1秒あれば出来るストレス対処法から、49日間かけて行うストレス対処法まで、合計21の対処法を説明しています。全ての詳細を書くと長いので、項目だけを書きます。より詳しく知りたい人は、本を買って読んで見てください!

・一時停止リマインダー
・背筋を伸ばす
・楽しい記憶を思い出す
・貧乏ゆすり
・ガムを噛む
・不安になる時間を決めておく
・テトリス
・動物の動画を見る
・SIT
・太陽の光を浴びる
・筆記開示
・心拍トラッキングタスク
・ハンドマッサージ
・お笑い動画を見る
・パワーナップ
・休暇の計画を立てる
・コーピングレパートリーを作る
・ビジュアル・アナログ・スケール
・自動思考キャッチトレーニング
・クールチャレンジ
・慈悲のプラクティス

パッと読んですぐ分かるものから、「なんやねんこれ?」みたいなものまでいろいろありますね。。。
手軽に始められるものを、メモして置いて、疲れた時に実践して見てくださいね!

 

第4章:職場の「時間汚染」に打ち勝つ働き方

職場では、知らないうちに他者からの「時間汚染」を受けています。
この組織での時間汚染への対処法をこの章では紹介しています。

①長い通勤時間はストレス&時間汚染の原因

長い通勤時間が、生産性を下げる原因であることが、明らかになっています。
ある研究では、通勤時間が45分を越えると、離婚率が40%も上がったという結果が出ているそうです。
また、通勤時間が長い人は、肥満率が高い、運動不足、睡眠時間不足、などである場合が高いです。

この長い通勤時間への対処法は、
・近くに引っ越す
・在宅ワークを行う
・自転車通勤
があげられます。

在宅ワークは、「ダラダラして逆に生産性が下がる」と思われがちですが、実際には在宅ワークによって生産性が上がルことが研究により明らかになっているそうです。(もちろん、個人差があります。)

また、自転車通勤は、電車やバスに比べて30%もストレスが少なくなるという研究結果が出ています。
自転車で行ける距離の人は、自転車で通勤しましょう。
(ちなみに私は自転車通勤ですが、最近ジャックナイフで盛大に吹っ飛び、救急車で運ばれました。しかし、懲りずに自転車通勤していますw)

 

②職場での「妨害」を念頭に入れた仕事の仕方

仕事をしている限り、「ちょっとこの作業を大至急お願い」といったような、急な依頼が入り、自分の作業が中断してしまうことがあります。中断した作業・集中を再開するには、想像以上に時間がかかります。

こんな職場の雑音の中で、効率よく仕事をするために効果的なのは、
「Prep Do Review」です

Prepでは、自分の作業の内容や目的を再確認します。
Doでは、実際の作業を行います。
Reviewでは、達成時間や作業を行なってみての気づきなどを振り返ります。

この3つのステップを通して、仕事を客観的に評価することによる心の余裕や、スモールゴールを完了したことによる達成感が得られるため、結果的に時間汚染を解消することができます。

この項目では、他にも、ブレインストーミングの問題点やそれに代替するより良い会議方法なども紹介しています。

 

第5章:自分の時間を取り戻す8週間プログラム

この章では、本書で紹介した数々の「時間感覚の歪みを直す対処法」から、いくつかを厳選し、8週間で完了できるプログラムを紹介しています。本書を読んでも、「何から試したらいいかわからない」読者向けです。

個人的には、この章で述べられているものをやるより、自分が面白そうと思ったものからトライした方が、継続できそうだなと感じました。

 

まとめ:「超時間術」は生産性を上げたい人必読!

時間汚染という概念が、新鮮だと感じました。私たちは毎日時間汚染を受け入れて、「ああ今日はこれができなかった、まあしょうがない」という感じで妥協して生きていると思います。時間は、平等に与えられた資産です。これをいかに引き延ばすかで、ここの人生の長さが変わります。

自分の人生をもっと有意義で充実したものにしたい!と考えている人は、ぜひ、この本を読んでみてください!

ただ、「仕事が最強に早くなる時間術」のような、
即効性のある技術を教えてくれるわけではないので、
そこはお間違いのないよう。。。


では、またねー!

・大阪大学ヒンディー語専攻卒業 →1年半インドに留学(その間大学は休学) ・現在外資系コンサルタント1年目