「LION/ライオン 25年目のただいま」をたった今、見終わって、号泣しながら記事を書いています。私がここ3年で見た映画の中で、一番良かったです。
映画の紹介を、書きますが、こちらを読んでも読まなくても、とりあえずこの映画を見て下さい。最高の作品です。
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あらすじ(実話)
オーストラリアの家庭で養子として幸せに暮らすインド人生まれの青年サルー。
しかし、彼には隠された驚愕の過去があった。
彼は5歳の時に、回送電車に閉じ込められて、自分の村から遥か遠くに移動してしまい、帰れなくなって、家族と離れ離れになってしまったのだ。彼はコルカタに辿りつき、そこで擁護施設に入れられる。幸運にも、その養護施設からオーストラリアへ養子にだされる。
オーストラリアで成人し、自由で幸せな生活を送るが、一方で、インドに残してきた家族への想いが募る。Google Earthという、世界中の地形をインターネットで見る手段があることを知ったサルーは、幼い頃の僅かな記憶を頼りに、インドに残してきた家族を探すのだった。
監督・キャスト
『LION/ライオン 25年目のただいま』はインドを題材にしていますが、「インド映画」ではありません。監督は、オーストラリア人とニュージーランド人で、主演のデヴ・パテル(サルーの大人役)もイギリス人です。(そのため、インド映画特有のダンスシーンなどはありません。)
共同監督
オーストラリア出身。
ドキュメンタリー映画の監督や、CMディレクターなど、幅広く活躍し、数多くの賞を受賞している。手がけた作品は、「トップ・オブ・ザ・レイク〜消えた少女〜」ドキュメンタリー映画の『P.I.N.S.』、短編『Alice』、『Mary Magdalene』など。
ニュージーランド出身
『After Hours』、『A Girls Own Story』『Dancing Daze』『ルイーズとケリー』『スウィーティー』『エンジェル・アット・マイ・テーブル』『ピアノ・レッスン』など、数多くの映画を手がけ、多くの賞を受賞している。
近年では、ヴェネツィア国際映画祭やカンヌ国際映画祭の審査委員長も勤めており、世界的に認められた監督・脚本家である。
キャスト
デヴ・パテル=サルー(大人)
『スラムドッグ$ミリオネア』の主人公ジャマール役として、突如有名に。
『エアベンダー』(これは、大失敗映画として有名らしいが。)にもメイン役して出演。
スタジオジブリ制作の『おもひでぽろぽろ』の英語版吹き替えでトシオ役を演じる。
『スラムドッグ$ミリオネア』の時は、ヒョロッとして頼りないイメージでしたが、今回の彼は、いい体でイケメン。思わず、抱かれたくなりました。
サニー・パワール=サルー(幼少期)
ムンバイの比較的しっかりしたスラムの出身のようです。
2000人の候補者の中から、選ばれた逸材です。
彼のチャーミングな笑顔と、迫真の演技には、誰もが引き込まれたことでしょう。
その他、全てのキャストはこちらから。
感想(ネタバレ)サルーの人生に心揺さぶられ号泣
とにかく号泣しました。
タイトルが、しっかり、「25年目のただいま」なので、皆様が予想している通り、きちんとGoogleEarthで自分の家を見つけます。そして、25年の時を経て、母親と再開するのです。
心揺れるポイント①「サルー、辛い中頑張って生き延びてる!」
サルーの家族は、お金がなく満足にご飯も食べられない家族でした。そんな中でも家族の絆は強く、お互い助け合って生きていました。そんな状況で、いきなり家族と離れ離れになり、全く知らない土地に放り出されたら、どんなに辛いか、想像もできません。言葉も満足に通じない状況で、人買いのマフィアから逃れながら生活するのが、どれほど困難か。。。見ているだけで心が痛くなりました。
でも、そんな中彼は、子供なりに周囲にアンテナを張り、人買いマフィアや怪しげな人身売買おじさんから、上手に逃げます。幼少期から、彼の素質と賢さが伝わってきます。
そんなサルーを見てると、思わず、「頑張れ!逃げろ!生きろ!」と応援したくなります。
心揺れるポイント②「記憶の母と現実世界の間での葛藤」
そんな彼は、幸運にもオーストラリアの里親に養子にもらわれます。
何不自由ない生活をして大人になるサルーですが、ふとした拍子にインドの家族のことを思い出します。
今まさに、「サルーは帰ってくるのか?」と心配してずっと自分を待っている母が、インドにいる。でも、どこにいるのか分からない。そんな状況では、心が破裂しそうなほど辛かったはずです。相当な葛藤があったはずです。そんな中、恐ろしいほどの執着心でGoogleEarthとにらめっこするサルーを、またも「頑張れ!」と応援したくなります。
心揺れるポイント③「ただいま」
ただいま。
25年ぶりに、インドを訪れるサルー。
そこには、25年間待ち続けた母がいました。
もしかしたら帰ってくるかもしれない、という望みを捨てず、引っ越さずにずっと同じ村に住んでいたとのことです。
再会のシーンでは、いうまでもなく、号泣しました。
インドの貧困・子供の行方不明
この作品は、インドの貧困を「貧困だぞーかわいそうだぞー」という視点で描くのではなく、貧困の中での家族の絆を描いていて、自然に心打たれます。また、路上生活している子供たちを人買いのマフィアが襲うシーンもあり、インドの路上生活者がいかに危険と隣り合わせで生活しているかを再確認することができます。
映画の最後には、「毎年、インドで行方不明になる子は8万人以上」と記載があります。インドでは、単に迷子になるだけでなく、人身売買のために誘拐されたり、電車から落ちたりと、様々な経緯で子供が行方不明になっています。
この映画を見た人の多くは、「こんなにもインドに沢山の貧困に苦しむ子供たちがいるなら、養子って有りかも」と考えるきっかけになったのではないでしょうか?私は子供は今は欲しくないのですが、将来子供が欲しいと思う時が来たら、養子を取ることも選択肢に入れたいなと感じました。
まとめ:必ず見るべき名作
この感動は、文字では伝えきれません。
心打たれ、考えさせられる作品です。
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本当に、秀逸な作品でした。
この映画の作品に携わった人々全てにお礼を言いたいです。
感動をありがとう。
追加で、『スラムドッグ$ミリオネア』をまだ見ていない人は、こちらもぜひ見てくださいね!