こんにちは!私は大学でウルドゥー語を専攻している学生です。
現在は、パキスタンのパンジャーブ大学に留学しています。
本日は、私が実際に留学手続きをしてみて苦労した事・分かったことと、パキスタンの大学や生活の様子を皆様にお伝えしたいと思います。
今後パキスタン留学をする人は、ぜひ参考にしてみてください!
留学先の選定
どうしてパキスタン?
ウルドゥー語留学ならインドでもできます。しかし、私はインドではなくパキスタンに留学を決めました。理由は、言語を学びたいというよりも、パキスタン人が実際にどんな暮らしをしてるのか長い期間そばで見たかった、というほうが大きいです。インドでウルドゥー語留学をして、ヒンディー語もうまくなった先輩がいましたが、私はヒンディー語ではなくウルドゥー語のみを進化させたかったのです。それに、もしインドに行っていたら、毎日インド映画を観に行っちゃうと思いますw(パキスタンでみられるボリウッド映画は限られています。逆に、パキスタン映画はインド映画とまた違う面白さがありますが、これはインドでは観られません。)
止むを得ず、私費留学
外務省の渡航情報に従って、私の大学はそもそもパキスタン行きを(公的には)禁止しています。 (”公的には”というのは、旅行に行っている学生はいるし、教授も学生課より詳しく現地の情勢を把握しているので、見逃してくれています。)
そのため、協定校はないですし、行き先が言えないため大学の出す奨学金の申請もできません。そもそも申請や選考はめんどくさいですし、パキスタンそんなにお金かからないので、私は私費で留学することにしました。
大学は「パンジャーブ大学」に決定
一度訪れたことのあるパンジャーブ州のラホールという都市がとても気に入ったこと、自分の先生の母校や留学先であることから、ラホールにあるパンジャーブ大学のウルドゥー語コースを取ることにしました。
私が受講許可されたコースは普段はない留学生向けのコースなので、高校を卒業している人なら誰でも受け入れてもらえます。
(想定以上に)難航した出願。。
出願プロセス
私の実際に行った手順で説明すると、、、、
⑴まずパンジャーブ大学ウルドゥー学部の学部長に、次の学期から始まる留学生コースに参加したい旨をつづったメールを送りました。
(2)そして返ってきた返事に書いてあった、自分の大学の成績表、パスポートコピー、自分の大学の教授からの推薦状を PDF で添付してまたメールを送りました。
(3)ウルドゥー語学科長からコース参加を許可する手紙が送られてくる。
(4)大使館の HP から学生ビザの申請書をダウンロードして、6 部書く。
→すべて手書きで書かないといけないという決まりだそうです。(めっちゃ紙無駄
にしました笑)
どのタイミングで必要になるのかわかりませんが、HP には載ってなかったのに大使館で最後に普通の観光ビザのフォームも書かされたので、申請書類に貼るための証明写真が計 7 枚必要でした。
大使館申請時は、行きの航空券だけ予約すれば OK、予約したことが分かるページをプリントアウトします。 そしてそれらを持って大使館にパスポートと一緒に提出。。
やはりパキスタン、一筋縄ではいかない
ここまでは良かったんです、ウルドゥー語の学科長からの返信はまあ遅かったけどそれもいいとして、問題はありませんでした。
しかしパキスタン政府は謎に全然 VISA をくれませんでした。というか、誰が、どこが止めてるのかすごく不透明でした。大使館のパキスタン外務省職員に、 いつおりるのか、めどが立っているかだけでも教えてくれと聞いても、なんだかごまかして「心配ないよ、きっと来るから」と。そのインシャアッラー(意味的にはアッラーが望むな ら起こる、きっと達成される)的な考えを書類業務には持ち込まないで、いいから仕事をしてくれ…。
私が VISA を申請したのは 7月半ば、申請したコースの始まりは 10 月でした。そして VISA が来たのはその年の確か 12 月 28 日くらい。10 月から11 月あたりは、本当に闇のような時間を過ごしていました。自分の大学はすでに休学していて、バイトも全部やめ、休学を取り消すには少し遅いな、という日にちまで VISA を待ってしまったので。それまで留学のためにバイトやら何かしら忙しくしていた私は、一気にニートになり、部屋に引きこもる毎日を送りました。
その後バイトを始め、なんとか社会復帰(笑)をし、年末に VISA が来ましたが、もう向こうの授業も始まってしまったし VISA はもらえないとふんで先 2 か月の予定をきっちり立ててしまっていたので、結局 2 月末にパキスタンへ渡航しました。
ちなみに最初に予約した航空券は払い戻しがきかず、パー。新しいのを取りました。
念願の、パキスタン留学がスタート
大学に着いてウルドゥー語学科長のもとへ行き、遅れた経緯を伝え、3 月 1 日から授業を受けたいことと、学生寮に住みたい旨を伝えました。(来る前にメールでも伝えていました。) 授業のタイムスケジュールとテキストを、事務所で印刷してもらい、入寮手続きのフォーム を書きました。入寮手続きにもパスポートコピーとパンジャーブ大学からの入学許可証コピーが必要でした。
大学の寮
パンジャーブ大学は、キャンパスがたくさんあり、私は授業を受けるキャンパスと、住んでいる寮のあるキャンパスが異なりました。見た感じ、現地の学部生は自分の受ける授業のあ るキャンパスに住み、修士や博士の学生は私と同じキャンパスの寮にまとまって住んでいました。
私は博士の学生が住む寮の部屋を与えられ、他の生徒は相部屋の人もいましたが私は1 人部屋で、住人も年齢層が高く落ち着いているので、勉強する環境としては最高でした。(入寮の際に最初に話した女性がとても人当 たりが良く、寮の案内をしてくれたり、チャーエーとローティーを作って食べさせてくれたりしたので、完全に寮母さんだと思ったら目の前の部屋に住んでるれっきとした学生でした笑)
部屋の空気入れかえようと隙間開けといたらネコが…寮に3匹くらい住んでます笑
ウルドゥー語の授業
私より先に来ていた日本人と香港から来た夫婦、そして私の 4 人で授業を受けることになり、すぐ日本人の学生は帰国しましたが、私とその夫婦は 7 月までコースを受ける予定です。
授業内容は、香港人のお二人が完全な初心者だったのでそれに合わせた難易度で、私にとっては非常に簡単ですが、まあ基礎も大事だしな、という気持ちで臨んでいます。この二人は非常に努力家で、私が来た時点でウルドゥー語を始めて2か月でしたが、そうとは思えないほど上達が早く、いい刺激をもらっています。(授業がものすごい頻度で、しかも断りなく休みになるので、二人は家庭教師を雇って家でも勉強しているそうです笑)
パキスタン生活
パキスタンに住み始めてまだ1ヶ月程度。やっと生活に慣れてきました。
食事は基本的に、朝は部屋でパンなどを食べ、昼は大学か寮の食堂でとり、夜は作るという感じです。しかしパキスタン人はおもてなしの精神がものすごく強く、ほぼ毎日誰かが家に呼んでくれたり、寮で作ったご飯を分けてくれたりするので、私の料理の腕は上がる気配ゼロです笑
この地域の食事はたいてい辛いかしょっぱいので、日本食大好きな私はあまり食べられないのですが、肉料理やナーンなどは特に美味しいです。
授業を受けているキャンパスまでは、スクールバスを利用しています。このスクールバスが難しい(笑)バス乗り場にバス停はなく、バスにどのキャンパス行きとかも書いてないので、どこに何時にどこ行きが来るか、誰かにいちいち行くか聞くしかありません。女性が前半分、男性が後ろ半分に別れて座ります。降りる時も特にバス停とかない場所で急に学生が下りたり、今日は道が混んでいるのでここから歩いてくれ、と言って降ろされたりするので、慣れるまでは大変でした。
またパキスタン人の感覚(インド人もそうですが)は、日本人の感覚で接するとなかなか上手くいかないことが多く、時間に遅れる、約束したことをやらない、勝手に電話番号を人に教える、授業が休みだと当日知らされる、などなどを頭に入れておかないとストレスがたまります笑
逆にこちらが遅れたりドタキャンしたりしても向こうは「ノープロブレム」と言ってくれるので、まあこれでいいのかな…という感じです笑
あと、絶対に避けられないのが「中国人」と言われること。。。
確かに私達ですら東アジア人を見分けるのは非常に難しいですが、パキスタン人は声に出して「中国人だー!」「ニーハオ!」と言ってくるので、どうすればイラっとせずにかわせるか、現在考え中です。笑
これからもパキスタン留学を満喫します!
こんな感じで、現在の様子を綴ってみましたが、何か参考になりましたら幸いです!
私は7月までラホールに住む予定なので、ウルドゥー語を上達させるだけでなく、文化を体験したり、他の街へ行ってみたり、できるだけ多くの人と出会い、いろんな人の話を聞いて、進化して日本へ帰りたいと思っています!
ちなみに、私はYoutubeでパキスタンについての動画を上げています!
これまでのニュースで取り上げられてきた「パキスタンはテロが多い」「イスラム教って怖い」「パキスタンは危ない」という偏ったイメージを少しでも修正できるよう、地道に活動しております!
「リアルパキスタン」と検索するか、下のリンクからとんで、ぜひのぞいて観てください!
https://www.youtube.com/channel/UCaf8eH5rCKPOvocdX7rx0ZA
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!