インドで、水は、口をつけずにラッパ飲みします。
これを俗に「インド飲み」と言うらしいです。
インド飲みをする理由
では、なぜ、この飲み方をするのか?
理由は諸説あります。
「インドのボトルの口は汚いから」「人の口に触れると細菌が混入し、暑いインドですぐに腐るから」などの理由もありますが、一番の理由は、
「インド人は、人の口が触れたものを汚れたものと考えるから」です。
ヒンディー語では、「口をつけて汚した」の意味を表す जूठा(ジューター) という単語(形容詞)があります。
これは水のボトルに限らず、食べ残したものや、他の人が使ったスプーンに対しても使います。
インドに住んでみてわかったのですが、インド人のजूठा (ジューター)に対する感覚は、日本のそれとはケタが違います。日本だと、「一口ちょーだい♡」と言って、色んな人とご飯をシェアしたり、好きな人の使っているスプーンを舐めまくったりできますが、インドではご法度です。
仲のいい友達同士でも、間接キスに当たる行為はしません。
ご飯をシェアする文化はありますが、その場合は、自分専用のプレートに取り分け用のスプーンを使って取り分けます。
一方で、水に関しては取り分けスプーンで取り分けるわけにはいきませんから、空中ラッパ飲み(インド飲み)をすることになります。
私はインド飲み苦手、嫌いです。
ちなみに、私はこのインド飲みが大の苦手。。。
インド滞在中は、「このペットボトルの水は自分のだから、口つけて飲むし、誰にも渡さない!」と言うスタンスを貫きました。
まあ、「インド人の彼氏の家族と一緒に食事に行って、ペットボトルの水を1本頼んでみんなで回し飲みする」みたいなシーンがたまにあったため、一応飲めるように練習はしていました。
でも、激辛なものを食べた時に、「か、、、辛い!!!!水くれ!水!」みたいに咽せている時に、「インドの汚れ思想が云々。。」など考えていられませんよ!とにかくギンギンに冷えた水をゴクゴク飲みたいですよね?だから、私はこのインド文化は敢えてガン無視して生活していました。
インド飲みの難しさランキング
インド飲みは、ペットボトルを空中ラッパ飲みするだけではありません。
もっと難しい飲み方があります。あなたは何位までマスターしてるかなー?
第4位:ペットボトル
実は、ペットボトルでのインド飲みは初級です。
飲み口が人間の口より小さいので、的さえ絞れば大丈夫です。
5回程度練習すればできるようになります。
第3位:コップ
コップになると、少し難易度が上がります。
コップは口より大きいですからねー。。。下手すると、鼻くらいにベシャ〜と水がかかりますね。私はこれは上手にできません。
第2位:ローター(銀色の水入れ)
インドでローターはどこにでもあります。
サイズは様々ですが、トイレットペーパー1〜2個分くらいの大きさが一般的です。
この、かなり大きい器から、インド人はいとも簡単にラッパ飲みします。
この写真の2倍のローターでもインド人は器用にラッパ飲みします。
このローターの水は、ストリートフードのお店によくあります。
桶に水が入っていて、このローターが置いてあります。
ローターで水を汲んで、インド飲みします。
私はこういうタイプの水は汚いので飲んでいませんでしたが、日本人の留学生友達の中には完全にマスターしている人もいました。このローター飲みは、失敗すると顔面がびしょびしょになるので、気をつけてくださいね!
第1位:手のひら溜め飲み!ネクストレベル!
輝かしい第1位、これ!
もはや容器を使わず、自分の手を使って飲みます。
流れ出る水を手でためて飲む方法です。
これ、上級者になると水を一滴もこぼさずに飲みます。
農村部の人々や、貧しくてボトルの水を購入できない人は頻繁にこの飲み方をするので、飲むのが上手です。
都市部ではどんなに貧しくても、ペットボトルで水を貯めて飲むようです。
ペットボトルは町中に落ちているので、スラムの子供もそのボトルを拾って再利用できます。
まとめ
いかがでしたか?
インドでインド人と一緒に生活していると、こういった「インド飲み」に遭遇する機会があるでしょう。
そして、「この水を飲むためにはインド飲みをしなければいけない」という厳しい局面があるかもしれません。そんな時に、思う存分水を飲むため、「インド飲み」を最低限(ペットボトルとコップのバージョン)はマスターしておくことをオススメします。
最初は、来ている服が濡れるかもしれません。
でも、インドは暑いからすぐ乾きます!
深いことは考えずにとりあえず挑戦してみてください!
おしまい。